「最良のニュースリーダ」というものは存在しません。よって、 たくさんの 良く知られたニュースリーダが Linux で使えます。たとえば、 Linux の有名 な配布版には、 tin, trn, nn が含まれています。
ニュースリーダは、操作が簡単だったり、ユーザで色々設定できたり、スレッ ドが使えたり、(興味のある記事だけ選択し、もしくは興味のない記事を見な くする等)ファイル操作が使えたりなど好みで選べます。
Cnews もしくは INN でインストールされた inews と、投稿への返信メールを 送るための mail プログラムが全てのニュースリーダから利用できれば、好き な所(パス)に置くことができます。
この章では、いくつかの良く使われているものについて、簡単に説明します。 ただし、私はいくつかの理由により nn を使っています :-)
Tin は、初心者でも簡単に使えるように作られた、一般的なスレッドニュース リーダです。ファイルの削除と NOV スレッドがサポートされています。 INN を動かしているなら、デフォルトで NOV の .overview ファイルを読んで、イ ンデックスファイルには何も書きません。
Linux で Tin をコンパイルするには、基本的にソフトウェア(特に inews ) の在処について makefile を編集し、 make linux とタイプするだけです。パッ チを当てる必要はありません。
基本的に tin -u とするだけで、インデックスファイルが更新され、スレッド が使えるようになります。
NNTP を使えるようにするには、 NNTP_ABLE を定義してコンパイルして下さい。 そうすると、ローカル用の tin と NNTP 用の rtin に結果が反映されます。 tin -r は rtin と同じように動作します。
Ian Lea 氏は、 make daemon で tind を作って、下の crontab エントリで動 かすことを勧めています。
# データベースにスレッドを使う
35 * * * * /usenet/bin/tind -u
trn は rn から派生したスレッドニュースリーダです。trn3.3 では( trn の スレッドパッケージである) mthreads もしくは( INN のスレッダである) NOV のいずれかを選択することが出来ます。
コンパイルするには Configure を動かして、結果のデフォルト値を与えるだ けです。lib4.4.1 と( Linux アーカイブサイトで公開されているβ版ですが) bash-1.13 を持っているなら、 Configure は正常に動作するでしょう。新し い Configure を動かすためには、 bash1.13 と libs4.4.1 の両方が多分必要 となるでしょう。
Linux で trn を動かすための設定ファイルが、 sunsite に置いてある newspak-2.1.tar.z に含まれています。
システムに合わせてパスを変更するぐらいのとても簡単なこと以外では、trn の config.sh をエディタ等で編集しない方が良いでしょう。変更したなら、 make depend, make, make install を実行する前に、 Configure -S を実行し て下さい。
bash1.12 を使っている Linux では大抵 Configure が失敗しますが、最初か ら newspak に含まれている config.sh を使えば Configure -S だけは正常に 動作します。
NNTP を使うようにコンパイルするには、(僭越ながらあなたのシステムで Configure が実行できれば) Configure からの質問に yes と答えるだけです。 newspak の未来のリリースには、NNTP 利用者向けの config.sh と、有害な :-) bash を使っている人がローカル用に使える現在の config.sh を含む予定 です。
trn には、あらゆる挙動を制御するため何十ものコマンドラインスイッチが存 在します。詳しくは trn のマニュアルを読んで下さい。私は必要な全てのス イッチを簡単に設定するために、下のようにしています。
将来の newspak には、私の .trnrc が例として含まれる予定です。
trn3.2 以上のバージョンであれば、 NOV もしくは mthreads のスレッドがサ ポートされ、ユーザが選択できます。そこで、(これは Configure の質問に ありますが)両方のスレッド機構を使えるようにソフトウェアを構築されるこ とを勧めます。実行時に、NOV を使う時には trn -Zo 、 mthreads を使う時 には trn -Zt とタイプします。
mtheads データベースを構築するには、 news 用の crontab の中で下のよう にします。
# trn 用スレッドデータベース
35 * * * * /usenet/bin/mthreads all
Linux で動かすには、 Linux 用の設定ファイルに置き換えて make するだけ です。 nn6.4.18 の Linux 用設定ファイルは sunsite の newspak-2.1.tar.z に含まれています。また、公開された nn6.5 への更新用の 6.5b2 でも動作し ます。
コンパイルが終了したら、以下のことをして下さい。
詳細は nn のドキュメントを見て下さい。Linux 上で nn をコンパイル、設定、 動作させることは、デーモンではなく cron で nnmaster を動かすこと以外、 他の *nix で nn を動かすこととなんら違いはありません。Linux で nnmaster をデーモンとして動かす場合、このデーモンが適切に起動されると は限りません。(cron で動かしても結局は同じ事ですが。)
下は、nn 用の簡単な crontab エントリです。
# nn に必要なファイルを集めるための、 nnmaster の実行
25 * * * * /usenet/sw/nn/lib/nnmaster
# 時効になった nn データベースの削除
0 4 * * * /usenet/sw/nn/bin/nnadmin =eyw
# nngoback 用に active ファイルをコピーして、7日間保存する
0 3 * * * /usenet/sw/nn/lib/back_act 7
Linux でインストール、動作できると言われているニュースリーダの内の一部 を書きます。
tass, xrn, gnus