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2. ハードウエア側から見たネットワーク

イーサネットやトークンリングを使ったネットワークはすべて MAC (Media Access Control) アドレスを使って実現されています。 これはそれぞれのコントローラーに割り当てられたハードウエアアドレス であり、それぞれの MAC アドレスは世界中で唯一(unique)のものです。 これはコントローラーのメーカが割り当てます。 ソフトウエアによって変更することも可能ですが、一般的な意味では ルール違反です。

IP アドレスは 「ARP キャッシュ」 と呼ばれる、ソフトウエア上の特別な テーブルによって MAC アドレスに変換されます。 ネットワークソフトが、 IP パケットを指定されたアドレスに送る時 には、MAC アドレスを知るためにこのキャッシュを検索します。 キャッシュの中になかった場合には、 IP アドレスから MAC アドレス に変換するために、ネットワークに接続されているすべてのシステムに 対して特殊な要求を発行します。 これが ARP (Address Resolution Protocol)要求と呼ばれているものです。

ARP 要求に対しては それに対応する MAC アドレスが返されます。 この MAC アドレスは、次には ARP を使わなくて済むように、キャッシュ に蓄えられます。

プロクシ ARP はこの仕組みを使って、リモート接続をうまく処理することが できるわけです。

キャッシュの中のエントリーを削除するルールもありますが、この ドキュメントではそれについては触れません。これに関しては IP ネットワークに関するドキュメントを参照して下さい。

(トークンリングは開発中で、テストベースでは利用可能ですが、 Linux の一般的なネットワーク媒体という意味ではやはりイーサネット です。ですからここから先、「イーサネット」という言葉を使います。 同様の機能はトークンリングでも使えます。トークンリングの ソースルーティングに関わりなく。)


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