5.4. 明るさ-コントラスト

明るさ-コントラスト」ツールは選択範囲や活性レイヤーの明るさとコントラストを増減するためのものです。 このツールは使い易い反面、 比較的に単純すぎるきらいがあります。 レベルツールやトーンカーブツールにも似た調整機能がありますが、 それらは明るい色に対して暗い色とは異なる処理が可能です。 概して言えば「明るさ-コントラスト」ツールはやっつけ仕事的な調整を短時間で済ますのには優れていますが、 大切な画像をできるだけ美しく処理したいのなら他のツールを使うべきでしょう。

GIMP 2.4からはこのツールに新しい操作方法が加わりました: 画像上でクリックしてマウスボタンを押しながらドラッグする操作を用います。 垂直方向にマウスを移動すれば明るさが変化します。 水平方向ならコントラストです。 満足のいく結果を得られたらダイアログの OK ボタンを押すか Return キーを押してください。

5.4.1. 呼び出し方

明るさ-コントラスト」ツールを起用する方法は2通りあります。

  • 画像ウィンドウのメニューより ツール色ツール明るさ-コントラスト...あるいは明るさ-コントラスト...

  • ツールボックスのツールアイコン 。 但しこの色ツールをツールボックスに登録した場合に限ります。 ツールアイコンダイアログ をご覧ください。

5.4.2. オプション

図 13.130. 「明るさ-コントラスト」ツールのダイアログ

明るさ-コントラストツールのダイアログ

プリセット

画像の色設定の内容は追加ボタン をクリックすればプリセット一覧に保存できます。

ボタンをクリックするとつぎのメニューが呼び出されます。

図 13.131. プリセットメニュー

プリセットメニュー

このメニューでは 設定をエクスポート によって現在の設定を記憶させたり、 設定をインポート によって他の画像の処理などに使った設定を再利用できます。 記憶された設定の数々は プリセットデータの編集... に進むと出てくるつぎのダイアログで管理できます。

図 13.132. 「プリセットデータの編集」ダイアログ

プリセットデータの編集ダイアログ

明るさ

このスライダは明るさを負の値 (暗) や正の値 (明) に設定するもので、 明るさの度合いを加減します。

コントラスト

このスライダはコントラストを負の値 (減) や正の値 (増) に設定します。

この設定をレベルで調整

このボタンは作業を楽にするためのもので、 現在の設定内容を引き継いで レベル ツールに切り替わります。

プレビュー

プレビューチェックボックスが入りのときは明るさとコントラストの全ての変更は動的に反映され、 新たなレベルの設定が即時に見られます。