その他、FontForge のデフォルトのままのビルドではメニューには現れませんが、configure-fontforge.h
を変更してからコンパイルすることによって利用可能になるメニュー項目が 2 個あります。
このサブメニューは機能名のリスト (それに加えて、算出可能なすべての値に対するデフォルトを指定する "All" と、すべての合字に関するデフォルトを与える "Ligatures") からなります。FontForge は選択中のすべてのグリフに対するデフォルトを探します。それに加え、特別な項目が 1 個あります:
このコマンドを使用すると、機能タグに対応する接尾子を FontForge に対して指定することができます。(上の例で言えば、"swsh" 機能に ".swash" という接尾子を対応づけたことになります――特別にそうしないよう指定しないかぎり、デフォルトでこうなります。FontForge はあらかじめこの対応を知っています)。
FontForge が取り扱うのはピクセルサイズであってポイントサイズではありません。ピクセルとポイントの間の変換はシステムごとに異なり、実際には表示画面ごとに異なります。1 ポイントは (約) 1/72 インチですが、1 ポイントが何ピクセルに相当するかは画面の設定によって異なります。通常 1 ピクセルは 1/72 インチ〜 1/144 インチvです。システムが異なると "標準" としてサポートされるデフォルトの画面解像度は異なります。FontForge は、以下の標準について知ろうと努めています。
画面解像度 |
72dpi Mac |
75dpi X |
96dpi Win |
100dpi X |
120dpi Win |
---|---|---|---|---|---|
10pt | 10 | 10 | 13 | 14 | 17 |
12pt | 12 | 12~13 | 16 | 17 | 20 |
18pt | 18 | 19 | 24 | 25 | 30 |
24pt | 24 | 25 | 32 | 33 | 40 |
残念ながら、あなたの画面解像度はおそらく標準解像度とは一致しないでしょう。X では標準解像度は 75dpi と 100dpi で、MS Windows では 96 dpi と 120dpi、Mac では 72dpi です。このダイアログは、ピクセルサイズと、これらの解像度におけるポイントサイズとの間で変換を行います。
通常は、新しいグリフはアウトラインフォントをラスタライズすることによって作成されます。システムに freetype2 ライブラリがインストールされている場合 (そして「FreeType を使う」チェックボックスにチェックが入っている場合) FontForge はビットマップの生成に FreeType ラスタライザを使用します。それ以外の場合、FontForge は内蔵ラスタライザ (能力では劣りますが、オーバヘッドは少し削減されます) を使用します。
最後に、もしアウトラインフォントが存在しない場合、新しいグリフはフォントビュー内に表示されている (ビットマップ) フォントを拡大・縮小して作成されます。
CID フォントでは、各サブセットにはビットマップは存在しません。その代りに、サブフォントの複合体全体がビットマップを共有します。
FontForge はアンチエイリアス表示のビットマップフォントもサポートしており、このダイアログを使ってそれらを生成するように設定することもできます。12 ポイントのアンチエイリアスフォントを各ピクセル 8 ビットの階調で作成したいなら、上のダイアログに 12@8 と入力します。FontForge は各ピクセル 1, 2, 4, 8 ビットのフォントをサポートしています (各ピクセル 1 ビットのフォントは標準ビットマップで、その他はグレイマップです)。
(新しいグレイマップは古いグレイマップを拡大・縮小して作成することはできません。グレイマップフォントを作成したい場合、アウトラインフォントを持っている必要があります)。
configure-fontforge.h
を修正して FontForge をビルドしなおす必要があります。このコマンドを使うと、非線形の座標変換を 2 個の数式として指定することができます (最初が x 座標の変換式を、2 番目が y 座標の変換式を表します)。これらの数式には x と y の非常に一般的な式を各ことができます。構文の説明については、スクリプト処理のページを参照してください。
configure-fontforge.h
を修正してから FontForge を再ビルドする必要があります。このコマンドはクリップボードの内容をとり、それを選択中のパスに当てはめるためのタイルであるかのように扱います。
パスの向きが正しいことを確かめておいてください。2 本の輪郭をもつ文字 "O" を考えましょう。2 本の輪郭が同じ方向を向いている場合、内側のものが削除されます (外側のパスが全体に重なり合っているからです) が、輪郭同士が逆向きになっている場合、内側のパスは保持されます。交差するパスが逆向きになっているときは非常に奇妙なことが起こります。
このコマンドは FontForge の中でおそらく最もバグが多いはずです。ですから、FontForge はコマンドを起動する前にエラー回復ファイルに現状を保存します。
警告: 平行な (またはほとんどそれに近い) スプラインは問題を起こします。あまりに近い点も問題を起こす可能性があります。
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これは 2 つの領域の交差部分以外のすべてを削除します。
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これは選択された輪郭内の領域を選択されていない輪郭から除去します。アウトライングリフビューでのみ使用可能です。
最後に、今回使用する値の組を、それ以降に実行する 単純化(S) コマンド群のデフォルト値とするかどうかを指定することができます。
輪郭と参照の両方を含むグリフがある場合、FontForge が参照と輪郭のどちらを先に描くか (それとも 2 つを混ぜこぜに描画するか) を指定することはできません。これが問題になる場合は、参照のリンクを解除してください。
選択中のパスがない場合、または選択中のパスがすべて開いたパスである場合、このメニューは灰色表示で選択できません。選択中のパスに自己交差しているものがある場合、結果がどうなるかは不定です。
選択中のパスがない場合、または選択中のパスがすべて開いたパスである場合、このメニューは灰色表示で選択できません。選択中のパスに自己交差しているものがある場合、結果がどうなるかは不定です。
前者のメニュー項目はアクセントつき文字を組み立てるだけです。後者では、一般的な複合グリフ (分数、合字、括弧つき数字、ローマ数字など) を組み立てることもできます。
現在のグリフがアクセントつきグリフであれば (なおかつ基底グリフとアクセントが既に作成してあれば)、このコマンドはグリフの前面に含まれている内容をすべて削除し、基底グリフに対する参照と、アクセントのグリフに対するもう一つの参照を前面に配置します。例えば、現在のグリフが "À" であれば、"A" への参照がそのグリフに追加され、"`" への参照が "A" と中心を合わせて配置されるでしょう。
もし コピー元の指定(F) が「すべてのフォント」に設定されていると、すべてのサイズのビットマップに対して同じ処理を行います (アウトラインビューで実行した場合も行います)
より完全な説明は、アクセントつきグリフに関するセクションにあります。
FontForge は、CID フォントを統合する時には以下の処理を行います。
これらの条件が満たされる場合、統合先のフォントに存在しない CID をもつグリフが、統合対象のフォントから元と同じ名前のサブフォントに送られます。
これはいくぶん問題だと感じますが、より良い解決方法を思い付くことができません。