CID メニュー
CID メニューには、CID フォントを操作するための少数のコマンドがあります。現在のフォントが CID フォントの場合、このメニューにはその構成部品であるサブフォントすべてを含むリストもメニューに含まれます。このメニューはフォントビューでのみ使用可能です。
あのー……CID keyed フォントって何ですか?
CID キー指定フォントは、中国語、日本語および韓国語の文字を効率的に格納できるように設計された PostScript (または OpenType) フォントです。より正確に言えば、CID フォントはいくつかの共通の特徴をもつサブフォント (そのうちの 1 つはラテン文字だけを含んでいるでしょうし、別の 1 つは仮名ばかり、3 つ目は漢字ばかりという具合です) の集まりです。これにより、フォント単位のヒント指定を、共通点をもつグリフのサブセットに合わせてあつらえることができます。
CID キー指定フォントにはエンコーディングが組み込まれておらず、グリフに名前がつけられてもいません。その代り、フォントは特定のグリフセットに結びつけられており、各グリフセットごとに複数の文字セットへの対応づけが存在します。これらの対応づけはエンコーディングと似ていますが、より広い範囲のふるまいが可能になっています。
CID はグリフのインデックスで、このグリフ番号は、他のタイプのフォントで用いられているグリフ名の代りにグリフ記述を参照するのに用いられています。FontForge は多くの場合文字セットを使用して CID を Unicode の文字名に対応づけることができます (が、いつもではありません)。そのため、FontForge は可能なときだけグリフの名前を表示します。
より詳しい情報については、フォントビューのページのCIDキー指定フォントに関するセクションを参照してください。
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CIDに変換
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現在のフォントが CID フォントでない場合、このコマンドはそれを 1 個の (このフォントにあるグリフを含む) サブフォントからなる CID フォントに変換します。文字セットを入力するように促されます。
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CMapを指定して変換
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現在のフォントが CID フォントでない場合、このコマンドはそれをサブフォントを 1 個だけ含む CID フォントに変換します。Adobe CMap ファイルを選択するように促されます。
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単一化
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指定したCMapで単一化
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現在のフォントが CID フォントの場合、このコマンドはそれを通常のフォントに変換します。Adobe CMap ファイルを指定するように促し、それを作成結果のフォントのエンコーディングを定義するのに使います。
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フォントを挿入(O)
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現在の CID フォントに別のサブフォントとして追加される通常フォントを一覧から選択することができます。
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空のフォントを挿入(B)
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現在のCIDフォントに空のサブフォントを挿入します。
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フォントを削除(R)
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現在のフォントを CID フォントから削除します。その中に含まれるデータはすべて失われます。(それを保存したい場合はまず フォントを出力(G) を使用して、pfb ファイル (か他の単純なフォーマット) で保存してください)。
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CID フォント情報(I)
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これを使うと、現在のサブフォントではなく、サブフォントの集まりである CID フォント全体の情報を得ることができます。このコマンドは標準のフォント情報ダイアログと同じ方法で情報にアクセスできます。
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<サブフォント名>
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メニューにある別のサブフォント名をクリックすると、現在のフォントの代りにそのサブフォントが表示されます。
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