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25.1 rmailの基本概念

もっとも簡単なrmailの使い方では、 ~/RMAILという1つのrmailファイルにすべてのメイルを保存します。 これを主rmailファイル(primary Rmail file)といいます。 コマンドM-x rmailは、主rmailファイルを読み込み、inbox 1 内の新しいメイルを併合して、最初の未読メッセージを表示して メイルを読み始められるようにします。 変数rmail-file-nameで、主rmailファイルの名前を指定します。

rmailは、rmailファイルの1つのメッセージだけが見えるようにナロイングします。 表示されているメッセージをカレントメッセージ(current message)と 呼びます。 rmailモードの特別なコマンドを使えば、 カレントメッセージを削除2 する、別のファイルへコピーする、返信を送る、 別のメッセージへ移動することができます。 また、複数のrmailファイルを作って、 それらのあいだでメッセージを移すこともできます。

rmailファイル内では、一般にメッセージは受け取った順に並べられます。 別の順序にソートすることもできます。 メッセージにはメッセージ番号(message numbers) として連続した整数が割り振られます。 カレントメッセージの番号は、rmailのモード行に表示され、 そのあとにファイル内の総メッセージ数も表示されます。 jキーにメッセージ番号を指定すれば、その番号のメッセージに移動できます (see Rmail Motion)。

Emacsの習慣に従って、rmailファイルの変更は ファイルを保存したときにだけ反映されます。 srmail-save)で保存しますが、 削除(see Rmail Deletion)と 指定されたメッセージをファイルからまず抹消します。 抹消せずにファイルを保存するには、C-x C-sを使います。 さらに、inboxから新着メイルを併合したあとにも rmailファイルを保存します (see Rmail Inbox)。

rmailを終了するにはqrmail-quit)を使います。 (メッセージを)抹消しrmailファイルを保存してから、 別のバッファに切り替えます。 しかし、正しく「終了」する必要はありません。 rmailから別のバッファへ切り替えて、 そのあと戻らなければ終了したことになります。 (rmailコマンドbrmail-buryがこれを行う。) (変更したファイルにするのと同様に) rmailファイルを確実に保存するようにしてください。 これには、C-x sがよいでしょう (see Saving)。


脚注

[1] 【訳注】 システムが到着メイルを格納するファイルのこと。 実際のファイル名はシステムに依存する。

[2] 【訳注】 あとで説明されるように、 「削除」といっても実際には「削除印」を付けるだけ。