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10.2 一括型探索

Emacsでは、従来方式の一括型探索コマンドもあります。 探索を開始するまえに探索文字列全体を打っておく必要があります。

C-s <RET> string <RET>
stringを探索する。
C-r <RET> string <RET>
stringを後向きに探索する。

一括型探索を実行するには、まずC-s <RET>と打ちます。 すると、探索文字列を読み取るためにミニバッファに移動します。 文字列を<RET>で終えると、探索を開始します。 文字列がみつからなければ、探索コマンドはエラーになります。

C-s <RET>はつぎのように動作します。 まず、C-sがインクリメンタルサーチを起動します。 インクリメンタルサーチは、特別な場合として、 引数が空であったときには一括型探索を起動するようにプログラムしてあります。 (さもなければ、そのような空の引数に意味はない。) C-r <RET>もこのように動作します。

しかし、C-s <RET>で実行される一括型探索は、 search-forwardをただちに呼び出すわけではありません。 まず、つぎの文字が単語探索を指示するC-wであるかどうか調べます。

前向き/後向きの一括型探索は、 コマンドsearch-forwardsearch-backwardで実装されています。 これらのコマンドは通常と同じようにキーにバインドできます。 インクリメンタルサーチコマンドから呼び出せるようになっているのは、 歴史的な理由、および、 これらの機能にふさわしいキー列を選ぶ労力を削減できるという理由からです。