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2.7 / の特別な扱い方

コマンドには,階層構造全体を破壊するような処理が可能なものもあります. 例えば,適切な特権を持つユーザが間違って‘rm -rf / tmp/junk’や ‘cd /bin; rm -rf ../’を実行した場合,システム全体のすべてのファイ ルが削除される可能性があります.そのようなコマンドが正当であるというこ とは滅多に無いので1gnu rm--preserve-rootオプションを提供し,最終的に /とされるようなディレクトリの処理をrmにさせないように します.もう一つの新たなオプションである--no-preserve-rootは, 前出の--preserve-rootオプションの効果をなくします. --preserve-rootの動作がrmのデフォルトになる可能性が あることに注意して下さい.

コマンドchgrpchmod,そしてchownも,階 層構造全体を破壊する処理が可能なので,これらのオプションをサポートして います.しかし,rmとは異なり,ファイルを実際にアンリンクする わけではないので,/で再帰的な処理をするときは,おそらくこれらの コマンドはさらに危険で,その理由は処理時間が短いため,ユーザが停止させ る前に多くのファイルに障害が発生するためです.


脚注

[1] 知っているものがあれば bug-coreutils@gnu.orgにメールを書いて下さい.