これまで,ソースコードパッケージの開発者が共有ライブラリの能力を利用し たい場合,パッケージを実行するそれぞれのプラットフォームに対し,カスタ ムサポートコードを書く必要がありました.パッケージインストーラがビルド されるライブラリの種類を選択できるように,コンフィグレーションインター フェースを設計する必要もありました.
GNU Libtoolは,一つのスクリプトでプラットフォーム特有の依存性とユーザ インターフェースの両方をカプセル化することで,開発者の仕事を単純にしま す.GNU Libtoolは,それぞれのホストの形式の完全な機能を,一般的なイン タフェースを通して利用できるが,やっかいな癖はプログラマから隠されるよ うに設計されています.
GNU Libtoolの一貫したインターフェースは再保証されます... ユーザは
好みのソースコードパッケージを共有ライブラリにビルドするため,不明瞭な
ドキュメントを読む必要がありません.パッケージのconfigure
スクリ
プト(またはその同等品)を実行するだけで,libtoolがいやな仕事をすべて行っ
てくれます.
このドキュメント全体にいくつかの例があります.すべて同じ環境を仮定して います.我々は,ライブラリlibhelloを一般的な方法でビルドしたい と思っています.
libhelloは,共有ライブラリ,スタティックライブラリ,または,そ の両方になります... libtoolで移植できるホストシステムで利用可能な すべてのものです.
この章では,libtoolの最初の設計思想を説明します.歴史に興味がなかった り,堅実な方法で拡張されているlibtoolのコードを書きたい場合,自由に飛 ばして次の章へ行ってください.