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7.6.4 出力の書式

出力書式は,主に-O-Tオプションで制御され,それは以 下の表で記述されています.-O-Tも選択されていないと きで,gnu拡張が利用可能な場合,プログラムはdumb端末に適した出力書 式を選択します.それぞれのキーワードの生成は,出力を行の中心にし,周り をその左右の文脈で囲います.それぞれのフィールドは適切で正しいものなの で,用語索引の出力を容易に観察することが可能です.特別な特徴として,自 動的な参照がオプション-Aで指定されていて,左の文脈の前に出力 されている,すなわち,オプション-Rが選択されていない場 合,コロンが参照の後に追加されます.これは,gnu Emacsが next-errorを処理することでうまく作用します.このデフォルト出力 書式では,改行やタブのようなそれぞれの空白文字は,正確に一つのスペース に単に変換され,連続したスペースの圧縮は特に試みません.これは将来変更 されるかもしれません.これらの空白文字以外の,256文字の基本セットの全 ての他の文字は逐語的に転送されます.

出力書式は,以下のオプションで更に制御されます.

-g number
--gap-size=number
出力行のフィールド間の最小の空白の隙間を選択します.
-w number
--width=number
それぞれの最終行の出力最大幅を選択します.参照が使用される場合, -Rオプションの値に依存して,それらは出力最大幅に含められたり 省かれたりします.これらのオプションが選択されていない場合,すなわち, 参照が左の文脈の前に出力されるとき,出力最大幅は全ての参照の最大長まで 考慮されます.このオプションが選択された場合,すなわち,参照が右の文脈 の後に出力されるとき,出力最大幅は参照が使用するスペースの量も,前にあ る隙間も考慮されません.
-A
--auto-reference
自動的な参照を選択します.それぞれの入力行は,ファイル名と間に単一のコ ロンを用いた行の序数で作成された自動的な参照を持ちます.しかし,標準入 力が読み込まれているときは,ファイル名は空です.-A-rの両方が選択された場合,入力参照は読み込まれスキップされま すが,自動的な参照は出力時に利用され,それは入力参照に優先します.
-R
--right-side-refs
デフォルト出力書式で,オプション-Rが使用されていないとき,オ プション-r-Aの影響で生成されるあらゆる参照は,右の 文脈の後に,出力行の右端に与えられます.デフォルト出力書式で,オプショ ン-Rが指定された場合,参照は,左の文脈の前に,それぞれの出力 行の始めに代わりに与えられます.それ以外のあらゆる出力書式に対し, -Rが選択されたときは常に,参照の幅が-wで与えられた全 体の出力幅に含まれないという事実以外,オプション-Rはほ とんど無視されます.

gnu拡張が利用不可能なときは,常にこのオプションは自動的に選択され ます.

-F string
--flac-truncation=string
このオプションは,文字列stringの使用が報告された出力での,あらゆ る切り詰めを要求します.ほとんどの出力フィールドは,オプション -Sが選択されたのと同様に,現在の行や現在の文の始めや終りに向 かって,理論的に展開されます.しかし,許可される出力行幅の最大値は存在 し,それはオプション-wで変更でき,そしてそれは様々な出力フィー ルドに対しスペースで更に分割されます.現在の行に適するように,その行の 最初や終りまで伸ばすことができないためフィールドを切り詰める必要がある とき,切り詰めが発生します.デフォルトで,使用される文字列は単一のスラッ シュで,‘-F /’のようになります.

stringは一文字以上が可能で,‘-F ...’のようになります.また, stringが空(‘-F ""’)となる特定の場合,切り詰めフラグは利用不 可能で,切り詰めマークはこの場合は現われません.

ユーザの利便性の問題として,多くの通常の,C言語で見つかる,バックスペー スされたエスケープシーケンスは認識され,ptx自身によって,対 応する文字に変換されます.

-M string
--macro-name=string
nrofftroffやTeXに適した出力を生成している間, ‘xx’の代わりに,使用する他のstringを選択します.
-O
--format=roff
nrofftroffの処理に適した出力書式を選択します.それぞれ の出力行は以下のようになります.
          .xx "tail" "before" "keyword_and_after" "head" "ref"

それで,出力の植字を処理するための,‘.xx’ roffマクロを書くことが 可能になります.gnu拡張が利用不可能な場合,これはデフォルト出力で す.オプション-Mは,‘xx’を他のマクロ名に変更するために使 用することが可能です.

この出力形式で,改行やタブのような,表示不可能なそれぞれの文字は,連続 したスペースを圧縮するという特別な試みを行わず,正確に一つのスペースに 単に変換されます.それぞれの引用文字:"は二重になるので, nrofftroffで正しく処理されます.

-T
--format=tex
TeXでの処理に適した出力書式を選択します.それぞれの出力行は以下のよ うになります.
          \xx {tail}{before}{keyword}{after}{head}{ref}

それで,出力の植字の処理するための\xx定義を書くことが可能になり ます.参照が生成されないとき,すなはち,オプション-Aもオプショ ン-rも選択されていないとき,それぞれの\xxの最後のパラ メータが抑制されることに注意してください.オプション-Mは, ‘xx’を他のマクロ名に変更するために利用可能です.

この出力書式では,$%&#そして_のよ うないくつかの特殊文字は,自動的にバックスラッシュで保護されます.弓カッ コの{}もバックスラッシュで保護されますが,(数学モード を強制する)ドル記号の組でも囲まれます.バックスラッシュ自身は \backslash{}の並びを生成します.曲折アクセント記号とティルデ 分音記号は,^\{ }~\{ }の並びをそれぞれ生成します. その他の基礎となる文字セットの分音文字は,適切なTeXの並びを可能な限 り生成します.改行とタブのようなその他の表示不可能な文字と, ASCIIではない全ての他の文字は,連続したスペースを圧縮すると いう特別な試みを行わず,一つのスペースに単に変換されます.これらの特殊 文字をTeXで処理する改善方法を知らせてください.