C.13 The CVSROOT/config configuration file
管理ファイル config は cvs の振舞いに影響するいろいろな雑
多な設定を書きます。構文は他の管理ファイルと少し違います。変数は展開さ
れません。‘#’ で始まる行は註釈と解釈されます。
他の行はキーワード、‘=’、値からなります。この構文は厳密であること
に注意してください。余分な空白やタブは使えません。
現在定義されているキーワードは:
RCSBIN=
bindir- cvs 1.9.12 から 1.9.18 まで、この設定は bindir ディレクトリ
にある rcs プログラムを探すように cvs に教えるために使われて
いました。現在のバージョンの cvs は rcs プログラムを実行しま
せん。互換性のためのこの設定は可能になってますが、何も起こりません。
SystemAuth=
value- value が ‘yes’ であれば、pserver は使用者を調べるときに、
CVSROOT/passwd に見つからなければ、システムのデータベースを調べ
にいきます。‘no’ であれば、全ての使用者は CVSROOT/passwd
に存在している必要があります。既定値は ‘yes’ です。pserver につい
ては、Password authenticated を参照してください。
PreservePermissions=
value- リポジトリでの、特別なデバイスファイル、シンボリック・リンク、ファイル
仕様許可、所有権に関する機能を使用可にします。既定値は ‘no’ です。
このキーワード使用の完全な意味は See Special Files.
TopLevelAdmin=
value- ‘checkout’ コマンドが取り出されたディレクトリ中に作成される
‘CVS’ に加えて、新しい作業ディレクトリの最上位にも CVS ディ
レクトリを作成するように修正します。既定値は ‘no’ です。
このオプションは、取り出されたサブディレクトリではなく、最上位のディレ
クトリで多くのコマンドを実行するときに便利です。そこに作成される
CVS ディレクトリにより、それぞれのコマンドに CVSROOT
を
指定する必要がなくなります。CVS/Template ファイルの場所も提供し
ます (see Working directory storage)。
LockDir=
directory- CVS ロックファイルをリポジトリ中のディレクトリでなく、directory
に置きます。これは使用者にリポジトリから読み込みをさせたいけれど、リポ
ジトリには書き込み許可を与えたくなく、directory ディレクトリのみ
に書き込み許可を与えたいときに便利です。directory は作成する必要
がありますが、必要ならば CVS は directory のサブディレクトリを作
成します。CVS のロックに関する情報は Concurrency を参照してくだ
さい。
LockDir オプションを使用可にする前に、CVS 1.9 やそれ以前のもののコピー
を追跡して消去したことを確認してください。そのようなバージョンは
LockDir をサポートしていませんし、それをサポートしていないというエラー
を出すこともありません。結果として、もしこのようなことが起こってしまえ
ば、CVS の何人かの使用者はある場所にロックを置き、他は別の場所に置くと
いうことになり、リポジトリが壊れてしまう可能性があります。CVS 1.10 は
LockDir をサポートしていませんが、LockDir が使用されているリポジトリで
実行されると警告を印字します。