@set
と@value
フラグに対する値を指定するために@set
コマンドを使用し,それは後に
@value
コマンドで展開されます.
フラグ(flag)は識別子です.一般的に,フラグ名には文字と数字のみを使 用し,‘-’や‘_’は使用しないことが最善です — それらが動作する 文脈もありますが,TeXの制限のため全てが動作するわけではありません.
値は入力行の残りの文字による文字列で,あらゆるものを含めることが可能です.
@set
コマンドは以下のように書きます.
@set foo これは文字列です.
これは,フラグfoo
の値を“これは文字列です”に設定します.
そのとき,Texinfoフォーマッタは@value{
flag}
コマンドを
flagに設定された文字列に置換します.このためfoo
が上記のよう
に設定されている場合,Texinfoフォーマッタは以下のように変換します.
@value{foo}
上記を以下に変換
これは文字列です
@value
コマンドを段落の中に書くことも可能です.しかし,
@set
コマンドは単独行に書く必要があります.
@set
コマンドを以下のように書く場合を考えます.
@set foo
文字列を指定していないので,foo
の値は空の文字列になります.
@clear
flagで前に設定されたフラグをクリアする場合,それに
続く@value{flag}
コマンドはエラーを報告します.
例えば,以下のようにfoo
を設定した場合を考えます.
@set how-much very, very, very
そのとき,フォーマッタは以下のように変換します.
It is a @value{how-much} wet day.
上記を以下変換
It is a very, very, very wet day.
以下のように書いた場合を考えます.
@clear how-much
そのとき,フォーマッタは以下のように変換します.
It is a @value{how-much} wet day.
上記を以下に変換
It is a {No value for "how-much"} wet day.