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27.10.2 日誌ファイル

個人の日誌ファイルは、用事と日付の対応付けを記録したファイルです。 日誌ファイルの名前は、変数diary-fileで指定します。 デフォルトは~/diaryです。 calendarプログラムは、 Emacsの日誌機能が扱う形式を部分的に扱えます。 そのため、calendarプログラムでもそれなりに 日誌ファイルを眺められますが、正しく解釈されない項目もあるでしょう。

日誌ファイルの各項目は、1つの用事を表し、1行以上の行から成ります。 項目はつねに行頭の日付指定で始まります。 項目の残りの部分は用事を説明する単なるテキストです。 項目が1行に収まらないときには、後続行の行頭を白文字で始めて 直前の項目の続きであることを示します。 正しい日付指定で始まらない行や 直前の項目の続きの行でないものは無視されます。

カレンダーのウィンドウ内で特定の日誌項目に印を付けないようにできます。 それには、項目の日付指定のまえにアンパーサンド(‘&’)を付けます。 これは、日誌ウィンドウに項目を表示するのには影響ありません。 カレンダーウィンドウの日付の印だけに影響します。 印付けを禁止した項目は一般的な項目としては便利で、 こうしないと印が付いた日が多くなりすぎます。

項目の最初の行が日付指定や曜日だけの場合には、 最初の行は日誌ウィンドウに表示されません。 後続の行だけが表示されます。 たとえば、つぎの項目は、日誌ウィンドウでは先頭に日付の行は表示されません。

     02/11/1989
     
     
     
     
     
     
          本日B. ビルがプリンストンに来る
          2pm 認知研究委員会の会合
          2:30-5:30 ローレンスビルにリズ
          4:00pm 歯医者予約
          7:30pm ジョージの所で夕食
          8:00-10:00pm コンサート

この流儀だと1日分の予定を表示する限りはきちんと見えるのですが、 2日分以上の場合には混乱しかねません。

ウィンドウに表示された日誌項目は編集できますが、 表示されたバッファには日誌ファイル全体が含まれていて、 ある部分が隠されいるのだということを忘れてはなりません。 たとえば、C-fforward-char)コマンドで 表示上の行末にポイントを置けますが、 実際には隠された行の途中にいるのかもしれません。

日誌項目を編集するときには注意してください! 項目に余分な行を追加したり見えている行の途中に文字を追加/削除しても 問題は生じませんが、行末で編集すると予期しないことが起こる可能性があります。 行を削除すると今は見えていない後続の他の項目を 削除してしまうかもしれません。 日誌を編集するまえには、sshow-all-diary-entries)で ファイル全体を表示させるのが最良です。