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32.10.3 Lispにおけるコーディングシステム

コーディングシステムを扱うLispの機能について述べます。

— Function: coding-system-list &optional base-only

この関数は、すべてのコーディングシステム名(シンボル)のリストを返す。 base-onlynil以外であると、 値には基底コーディングシステムのみを含める。 さもなければ、値には変種コーディングシステムも含まれる。

— Function: coding-system-p object

この関数は、objectがコーディングシステム名であるとtを返す。

— Function: check-coding-system coding-system

この関数は、coding-systemの正当性を調べる。 正しいものならばcoding-systemを返す。 さもなければ、条件coding-system-error付きのエラーを通知する。

— Function: coding-system-change-eol-conversion coding-system eol-type

この関数は、coding-systemに類似のコーディングシステムを返すが、 eol-typeで指定された行末変換のものである。 eol-typeは、unixdosmacnilの いずれかであること。 nilであると、返されたコーディングシステムは、 データから行末変換を決定する。

— Function: coding-system-change-text-conversion eol-coding text-coding

この関数は、行末変換にeol-codingを使い、 テキストの変換にtext-codingを使っているコーディングシステムを返す。 text-codingnilであると、 undecidedeol-codingに応じたundecidedの変種の1つを返す。

— Function: find-coding-systems-region from to

この関数は、fromtoのあいだのテキストの符号化に使用できる コーディングシステムのリストを返す。 リスト内のすべてのコーディングシステムは、当該部分のテキストの どんなマルチバイト文字も安全に符号化できる。

テキストにマルチバイト文字が含まれない場合、 関数はリスト(undecided)を返す。

— Function: find-coding-systems-string string

この関数は、文字列stringのテキストの符号化に使用できる コーディングシステムのリストを返す。 リスト内のすべてのコーディングシステムは、stringの どんなマルチバイト文字も安全に符号化できる。 テキストにマルチバイト文字が含まれない場合、 これはリスト(undecided)を返す。

— Function: find-coding-systems-for-charsets charsets

この関数は、リストcharsets内のすべての文字集合の符号化に使用できる コーディングシステムのリストを返す。

— Function: detect-coding-region start end &optional highest

この関数は、startからendまでのテキストを復号化する もっともらしいコーディングシステムを選ぶ。 このテキストは『生のバイト』(see Explicit Encoding)であること。

この関数は、通常、走査したテキストの復号化を扱える コーディングシステムのリストを返す。 それらは優先順位の降順に並ぶ。 しかし、highestnil以外であると、 戻り値はもっとも順位の高い1つのコーディングシステムである。

領域にASCII文字だけが含まれる場合、 値はundecided(undecided)である。

— Function: detect-coding-string string highest

この関数はdetect-coding-regionと同様であるが、 バッファ内のバイトのかわりに文字列stringの内容に作用する。

サブプロセスとの入出力に使用されるコーディングシステムを 調べたり設定する方法については、See Process Information