Emacsには、ファイルをさまざまに操作するコマンドがあります。 それらすべては1つのファイルを操作します。 これらのコマンドは、ワイルドカードを含むファイル名を受け付けません。
M-x view-fileでは、ファイルを1画面分ずつ順番に眺めることができます。
このコマンドは、ミニバッファでファイル名を読み取ります。
Emacsバッファにファイルを読み込んだあと、view-file
は先頭を表示します。
そうしたら、1ウィンドウ分先へスクロールするには<SPC>、
逆向きにスクロールするには<DEL>を打ちます。
ファイル内を動き廻るための他のいろいろなコマンドもありますが、
変更するためのコマンドはありません。
コマンド一覧を見るには、このモードで?と打ちます。
コマンド群は、Emacsの普通のカーソル移動コマンドとほとんど同じです。
ファイル閲覧を終了するには、qを打ちます。
閲覧用のコマンドは、閲覧(view)モードと呼ばれる
特別なメジャーモードで定義されています。
関連したコマンド、M-x view-bufferは、 Emacsの既存のバッファを閲覧します。 See Misc Buffer。
M-x insert-fileは、指定したファイルの内容を カレントバッファのポイント位置に挿入します。 ポイントの位置はそのままですが、挿入された部分の直後にマークを設定します。
M-x write-regionは、M-x insert-fileの逆です。 指定したファイルにリージョンの内容をコピーします。 M-x append-to-fileは、 指定したファイルの末尾にリージョンのテキストを付け加えます。 See Accumulating Text。
M-x delete-fileは、シェルのrm
コマンドのように、
指定したファイルを削除します。
1つのディレクトリ内のたくさんのファイルを削除するのなら、
diredを使うほうが便利です(see Dired)。
M-x rename-fileは、ミニバッファで2つのファイル名、 oldとnewを読み取り、ファイルoldをnewに改名します。 newという名前のファイルが既存のときには、 確認にyesで応答する必要があります。 そうしないと、改名しません。 これは、改名により名前newの古い意味が失われるからです。 oldとnewが異なるファイルシステムの上にあるときには、 ファイルoldを(newに)コピーしてから削除します。
似たコマンドM-x add-name-to-fileは、 既存ファイルの名前を消さずに別の名前を追加するために使います。 新しい名前は、既存ファイルが置かれている同じファイルシステムに 属している必要があります。
M-x copy-fileは、ファイルoldを読んで、 新しいファイルnewに同じ内容を書き出します。 newという名前のファイルが既存なら、確認を求めてきます。 というのは、コピーするとファイルnewの古い内容を上書きしてしまうからです。
M-x make-symbolic-linkは、2つのファイル名、 targetとlinknameを読み取って、 targetを指すlinknameという名前のシンボリックリンクを作ります。 この結果、将来linknameをオープンしようとすると、 その時点でtargetという名前のファイルを参照します。 その時点で名前targetが使われていなければ、エラーになります。 このコマンドは引数targetを展開しないので、 リンク先に相対名を書くことができます。
linknameが使われていると、 リンクを作るときに確認を求めます。 すべてのシステムでシンボリックリンクを使えるわけではないことに 注意してください。