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25.10 返事の送信

rmailには、メイルの送信にメイル(mail)モードを使うコマンドが いくつかあります。 メイル(mail)モードの使用方法については、rmailから使えるある種の機能も含めて、 See Sending Mail。 本節では、メイル(mail)モードへ入るrmailに特有のコマンドを説明します。 メイル送信のための通常のキー、 C-x mC-x 4 mC-x 5 mは、 rmailモードでも使え、その動作もまったく同じであることに注意してください。

m
メッセージを送信する(rmail-mail)。
c
書き始めたメッセージの編集を再開する(rmail-continue)。
r
カレントメッセージに対する返事を送信する(rmail-reply)。
f
カレントメッセージを他のユーザーに転送する(rmail-forward)。
C-u f
カレントメッセージを他のユーザーに再送信する(rmail-resend)。
M-m
送信できずに戻ってきたメッセージを再度送信する (rmail-retry-failure)。

rmailからメッセージを送信するのは、ほとんどの場合、 読んでいるメッセージに返信するためでしょう。 それには、rrmail-reply)と打ちます。 すると、C-x 4 mのように 別のウィンドウに‘*mail*’バッファが表示されますが、 返事を出そうとするメッセージに基づいて ‘Subject’、‘To’、‘CC’、‘In-reply-to’の ヘッダフィールドがあらかじめ埋められています。 ‘To’フィールドにはそのメッセージの送信者が書かれ、 ‘CC’フィールドにはそのメッセージのすべての受信者が書かれます。

変数rmail-dont-reply-to-namesを使うと、 ‘CC’に自動的に含まれる受信者から特定の受信者を除くことができます。 この変数の値は(文字列で表した)正規表現である必要があります。 この正規表現に一致する受信者は‘CC’フィールドから除かれます。 デフォルトの値は、あなた自身の名前と‘info-’で始まる名前です。 (このような名前は、 大規模なメイリングリストで全員に送信するために使う習慣があるから。)

CC’フィールドを完全に省いて返信したいときには、 数引数を指定して返信コマンドを入力します。 つまり、C-u r1 rです。

ひとたび‘*mail*’バッファが初期化されれば、 メイルの編集や送信は通常どおりです (see Sending Mail)。 あらかじめ用意されたヘッダフィールドが適切でなければ、 編集してかまいません。 また、メイル(mail)モードのコマンドを使うこともでき (see Mail Mode)、 C-c C-yコマンドでもとの返信メッセージをヤンクすることもできます。 rmailバッファに切り替えてから別のメッセージを選択し、 もとに戻って新しいカレントメッセージをヤンクしてもかまいません。

メッセージが相手先へ届かない場合があります。 メイル配送プログラムは、通常、 失敗したメッセージを失敗メッセージに同封して 発信者に送り返します。 rmailのコマンドM-mrmail-retry-failure)は、 同じメッセージを再送する準備をします。 前回と同じ本文とヘッダフィールドで‘*mail*’バッファを立ち上げます。 すぐにC-c C-cと打つと、 前回とまったく同様にメッセージを再送信します。 あるいは、本文やヘッダを編集してから送信することもできます。 変数rmail-ignored-headers(see Rmail Display)と同じ形式の 変数rmail-retry-ignored-headersは、 再送信するときに送信に失敗したメッセージから取り除くヘッダを制御します。 デフォルトではnilです。

rmailからメッセージを送信する別の場面は、 他のユーザーにメッセージを転送(forward)することでしょう。 frmail-forward)はこれを簡単に行えるようにします。 つまり、カレントメッセージをテキストとして‘*mail*’バッファを初期化し、 ‘Subject’も転送メッセージである旨の初期化をします。 あとは、受信者を埋め込んで送信するだけです。 メッセージを転送したとき、受信者はあなた『から』メッセージを受け取りますが、 内容はもとのメッセージのままです。

転送されるメッセージは、2つの区切り行に挟まれています。 また、各行は、行頭に‘を挿入してハイフンで始まるように 修正されます。 転送メッセージを受け取って、たとえばプログラムのソースコードのように 文書以外に何か役立つようなものが含まれているときには、 このような変更をもとに戻せたら便利です。 これを行うには、転送メッセージを選択して M-x unforward-rmail-messageと打ちます。 このコマンドは、挿入された‘を削除してもとのメッセージを取り出し、 それをrmailファイルのカレントメッセージの直後に別のメッセージとして挿入します。

再送(resending)は転送に似ている別の手段です。 異なる点は、再送はもともとの送信者『から』メッセージをもう一度送ることです。 また、あなたから送られたことを示すために ‘Resent-from’と‘Resent-to’のヘッダフィールドが付加されます。 rmailでメッセージを再送するには、C-u fを使います。 (frmail-forwardを実行するが、 数引数を指定するとrmail-resendを実行するようになっている。)

mrmail-mail)コマンドは、 返信ではない送信メッセージを編集し始めるのに使います。 ヘッダフィールドは空のままです。 このコマンドとC-x 4 mとの唯一の違いは、 ちょうどrがするように C-c C-yでrmailバッファを参照できるようにすることです。 したがって、mコマンドでメッセージに返信したり転送したりできます。 rfでできることは何でもできます。

crmail-continue)コマンドは、 書きかけのメッセージの編集を完了したり、 送信したメッセージを変更したりするために ‘*mail*’バッファの編集を再開します。

変数rmail-mail-new-framenil以外の値を設定すると、 メッセージの送信を始めるすべてのrmailコマンドは編集用に新しいフレームを 作ります。 メッセージを送信したり‘Mail’メニューの項目‘Don't Send’を使うと、 このフレームは削除されます。

メッセージを送信するためすべてのrmailコマンドは、 あなたが選択したメイル作成方式を使います (see Mail Methods)。