7.2 diff3の通常の書式の詳細な説明
それぞれのhunkは‘====’で印がついた行で始まります.三方向のhunkには,
‘====’行があり,二方向のhunkには,そのhunkに差異のある三つの入力ファ
イルのいずれかを示す,‘1’,‘2’,または‘3’が後置されます.
hunkには,入力行がどこからのものかを示す一つまたは二つのコマンドが前置さ
れている,入力行の二つまたは三つの組のコピーが含まれます.
通常,コマンドごとに異なる入力号のコピーに二つのスペースが前置されます.
しかし,-Tや--initial-tabオプションを用いると,
diff3は二つのスペースの代わりにタブを使用します.これでタブの
行揃えは正しくなります.詳細は,See Tabs.
コマンドは以下の形式となります.
- ‘file:la’
-
このhunkは,ファイルfileの行l以降にあり,そのファイルに含ま
れていない行です.もう一方のファイルを生成するべくこのファイルを編集する
ため,もう一方のファイルから得られるhunk行を後置する必要があります.例え
ば,‘1:11a’は最初のファイルの11行以降のhunkで,そのファイルにその行
が含まれていないことを意味します.
- ‘file:rc’
-
このhunkは,ファイルfileの範囲rの行を含みます.範囲rは
カンマで分離されている行番号の組,または範囲が単一行の場合,一つの数字だ
けになります.もう一方のファイルを生成するべくこのファイルを編集するため,
指定された行を,もう一方のファイルから得られる行に変更する必要があります.
例えば,‘2:11,13c’は,hunkが二番目のファイルの11行から13行に含まれ
ていることを意味します.
入力行の組の最後の行が不完全な場合(see Incomplete Lines),出力とは区
別される‘\’で始まる行が後置された完全な行になります.