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mvは,ファイル(やディレクトリ)を移動したり名前を変更したりし ます.概要です.
mv [option]... source dest mv [option]... source... directory
最後の引数が,既存のディレクトリを示す場合,mvは,それ以外の 与えられたそれぞれのファイルを,同じファイル名で,そのディレクトリに移 動します.それ以外では,二つのファイルが与えられた場合,一番目の名前を 二番目に変更します.最後の引数がディレクトリではなく,二つ以上のファイ ルが与えられた場合,エラーとなります.
mvは,一つのファイルシステムから別のものへ,あらゆる形式のファ
イル移動が可能です.fileutilsのバージョン4.0
以前では,
mvは通常のファイルのみファイルシステム間での移動が可能でした.
例えば,現在のmvは,一つのパーティションから別のものへ,特殊
なデバイスファイルを含むディレクトリ階層全体を移動することが可能です.
それは最初に,要求されたディレクトリとファイルをコピーするcp -a
で使用されているものと同じコードを使用し,それから(コピーが成功したと
仮定して)元を削除します.コピーが失敗した場合,移動先のパーティション
にコピーされた部分が削除されます.一つのパーティションから三つのディレ
クトリを別のものにコピーしていて,最初のディレクトリが成功し,二番目が
失敗した場合,最初のものは移動先のパーティションに残り,二番目と三番目
は元のパーティションに残ります.
移動先のファイルが存在し通常の書き込みが不可で,標準入力が端末で, -fや--forceオプションが与えられていない場合, mvはファイルを置換するかどうか,ユーザにプロンプトを表示しま す.(自分が所有するファイル,または,そのディレクトリに書き込み許可が ある必要があります.)応答が`y'または`Y'で始まらない場合,ファ イルはスキップされます.
警告:ディレクトリを示すシンボリックリンクを移動しようとし,ス ラッシュを後置したシンボリックリンクを指定した場合,mvはシン ボリックリンクを移動しませんが,その代わりにシンボリックリンクが参照す るディレクトリを移動します.See Trailing slashes.
プログラムは以下のオプションも受け入れます.Common optionsも参照 してください.
終了ステータスのゼロは成功を示し,ゼロ以外の値は失敗を示します.