これらの変換は,クロスコンパイル開発環境の一部となるプログラムで役に立ち ます.例えば,--target=i960-vxworksオプションでコンフィグレーショ ンされたSun 4でクロスアセンブラの実行では,通常,asではなく i960-vxworks-asがインストールされるので,ネイティブのSun 4アセン ブラと混在できます.
GNUプログラムを,他のプログラムを隠してしまうような同じ名前で
システムにインストールしたくない場合,プログラム名をgから始めるこ
とができます.例えば,GNU diff
を
--program-prefix=gでコンフィグレーションする場合,`make
install'時に/usr/local/bin/gdiffとしてインストールされます.
より洗練された例として,以下を使用することができます.
--program-transform-name='s/^/g/; s/^gg/g/; s/^gless/less/'
これは,ソースツリーで,`g'をほとんどのプログラム名に前置し,
gdb
のように既に持っているものと,less
とlesskey
のよ
うにGNUプログラムでないものは例外とすることができます.(この機
能を使用するために,セットアップされたプログラムを含むソースツリーを持っ
ていることが仮定されます.)
同時にいくつかのプログラムの複数のバージョンをインストールする方法の一つ として,一つあるいは両方の名前にバージョンナンバーを追加することです.例 えば,しばらくの間Autoconfバージョン1を保持したい場合,Autoconfバージョ ン2を,/usr/local/bin/autoconf2や /usr/local/bin/autoheader2等としてプログラムをインストールするた め,--program-suffix=2を使用してコンフィグレーションすることが 可能です.それにもかかわらず,バイナリのみ名前が変更されることに注意して ください.そのため,オーバーラップする可能性のあるライブラリファイルは問 題になるでしょう.