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19.5.2 明示的な詰め込みコマンド

M-q
現在の段落を詰め込む(fill-paragraph)。
C-x f
詰め込み桁を設定する(set-fill-column)。
M-x fill-region
リージョン内の各段落を詰め込む(fill-region)。
M-x fill-region-as-paragraph
リージョン全体を1つの段落とみなして詰め込む。
M-s
行を中央に揃える。

段落を詰め直すには、コマンドM-qfill-paragraph)を使います。 ポイントを含む段落、あるいは、 ポイントが段落のあいだにある場合には直後の段落を操作します。 改行をすべて取り除いてから、必要な箇所に新たに改行を挿入することで 段落を詰め直します。

いくつもの段落を詰め直すには、M-x fill-regionを使います。 これは、リージョンを段落に分けてから、各段落を詰め込みます。

M-qfill-regionは、M-hと同じ基準で段落の境界を 探します(see Paragraphs)。 段落の大きさを制御するには、M-x fill-region-as-paragraphを使います。 これは、ポイントとマークのあいだにあるものすべてを詰め直します。 このコマンドはリージョン内の空行をすべて削除して、 分かれていたテキストの塊を1つの塊にまとめ上げます。

M-qに数引数を指定すると、テキストの詰め込みだけでなく、 テキストの幅揃え(justify)も行います。 つまり、余分に空白を挿入して、行の右端が詰め込み桁に一致するようにします。 余分な空白を取り除くには、引数を指定しないでM-qを使います。 (fill-regionも同様。) 幅揃えを制御して別の詰め込みスタイルを選択する別の方法は、 テキスト属性justificationを使うことです。 これに関しては、Format Justificationを参照してください。

コマンドM-scenter-line)は、 詰め込み桁までの範囲内で現在行を中央に揃えます。 引数nを指定すると、 現在行を含めn行をそれぞれ独立に中央に揃えてから、 揃えた行のつぎにポイントを移動します。

詰め込むときの行の最大幅は、変数fill-columnに入っています。 fill-columnの値を変更すると、 カレントバッファにローカルな変数になります。 それまではデフォルト値が有効です。 デフォルト値は始めは70です。 See Localsfill-columnを設定するもっとも簡単な方法は、 コマンドC-x fset-fill-column)を使うことです。 このコマンドに数引数を指定すると、 その値を新たな詰め込み桁として使います。 C-uだけを引数に指定すると、 ポイントの現在の水平位置をfill-columnに設定します。

Emacsコマンドは通常、 ピリオドの直後に空白が2個あるか改行があれば文末として扱います。 ピリオドの直後に空白が1個だけでは、文末ではなく省略とみなします。 ピリオドのこれら2つの用法の違いを保存するために、 ピリオドの直後に空白が1個だけの箇所では詰め込みコマンドは行を分割しません。

変数sentence-end-double-spacenilならば、 詰め込みコマンドは、文末には空白が1個だけあると仮定し、かつ、 文末には空白を1個だけ残します。 普通、この変数の値はtなので、 上述のように空白が2個ある場合だけを文末として扱います。 See Sentences

colon-double-spacenil以外ならば、 詰め込みコマンドはコロンのうしろに空白を2個置きます。