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19.11.7 整形済みテキストの幅揃え

整形済みテキストの編集では、段落に対してさまざまなスタイルの揃え方を 指定できます。 指定したスタイルは自動的にEmacsの詰め込みコマンドに影響します。

Justificationサブメニューは、 スタイルを指定するための便利なインターフェイスです。 このサブメニューにはつぎの5項目があります。

Flush Left
これは(少なくとも英語では)もっとも一般的な幅揃えスタイル。 行は左端に揃えられるが、右側は不揃いのまま。
Flush Right
右端に行を揃える。 必要に応じて左側に空白やタブを挿入して右側で行を揃える。
Full
行ごとに左右両端を揃える。 このスタイルで揃えると空白を均等に挿入する。 印刷物では見栄えがたいへんよいが、 画面上の固定幅フォントではそれほど美しくない。 たぶん、将来のEmacsでは行内の空白量を調節できるようになり、 エレガントな幅揃えが達成できるであろう。
Center
各行を現在の左右端の中央に揃える。
None
1 詰め込みをいっさい止める。 各行は入力したままになる。 つまり、この設定をしたテキストでは、 詰め込みコマンドも自動詰め込み機能も何の効果もない。 それでも、左端を字下げすることは可能。 詰め込まないリージョンでは、改行はすべてハード改行として扱う (see Hard and Soft Newlines)。

エンリッチ(enriched)モードでは、 M-jプレフィックス文字を使ってキーボードで幅揃えを指定することもできます。

M-j l
リージョンを左端揃えにする(set-justification-left)。
M-j r
リージョンを右端揃えにする(set-justification-right)。
M-j f
リージョンを左右端揃えにする(set-justification-full)。
M-j c
M-S
リージョンを中央揃えにする(set-justification-center)。
M-j u
リージョンでは詰め込まない(set-justification-none)。

揃え方のスタイルは段落全体に適用されます。 揃え方を変更するコマンドは、ポイントを含む段落に作用しますが、 リージョンが設定されているときには リージョンと重なる段落すべてが対象になります。

揃え方のスタイルのデフォルトは、 変数default-justificationで指定されます。 この値は、leftrightfullcenternone 2 のいずれかのシンボルでなくてはいけません。


脚注

[1] 【訳注】 メニューには`None'ではなく`Unfilled'が表示される。

[2] 【訳注】詰め込まないことを指定するシンボルは `none'。Unfilledではない。