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16.4.1 @set@value

フラグに対する値を指定するために@setコマンドを使用し,それは後に @valueコマンドで展開されます.

フラグ(flag)は識別子です.一般的に,フラグ名には文字と数字のみを使 用し,`-'や`_'は使用しないことが最善です — それらが動作する 文脈もありますが,TeXの制限のため全てが動作するわけではありません.

値は入力行の残りの文字による文字列で,あらゆるものを含めることが可能です.

@setコマンドは以下のように書きます.

     
     @set foo これは文字列です.

これは,フラグfooの値を“これは文字列です”に設定します.

そのとき,Texinfoフォーマッタは@value{flag}コマンドを flagに設定された文字列に置換します.このためfooが上記のよう に設定されている場合,Texinfoフォーマッタは以下のように変換します.

     @value{foo}
     
     

上記を以下に変換
これは文字列です

@valueコマンドを段落の中に書くことも可能です.しかし, @setコマンドは単独行に書く必要があります.

@setコマンドを以下のように書く場合を考えます.

     @set foo

文字列を指定していないので,fooの値は空の文字列になります.

@clear flagで前に設定されたフラグをクリアする場合,それに 続く@value{flag}コマンドはエラーを報告します.

例えば,以下のようにfooを設定した場合を考えます.

     @set how-much very, very, very

そのとき,フォーマッタは以下のように変換します.

     It is a @value{how-much} wet day.
     

上記を以下変換
It is a very, very, very wet day.

以下のように書いた場合を考えます.

     @clear how-much

そのとき,フォーマッタは以下のように変換します.

     It is a @value{how-much} wet day.
     

上記を以下に変換
It is a {No value for "how-much"} wet day.