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25.1.2 改名によるバックアップかコピーによるバックアップか

Emacsは2つの方法でバックアップファイルを作れます。

最初の改名による方式がデフォルトです。

変数backup-by-copyingnil以外であると、 2番目の方式、つまり、元ファイルをコピーしてから バッファの新たな内容で上書きすることを指示します。 変数file-precious-flagnil以外であっても (その主目的の副作用として)同じ効果があります。 See Saving Buffers

— 変数: backup-by-copying

この変数がnil以外であると、 Emacsはつねにコピーしてバックアップファイルを作る。

つぎの2つの変数がnil以外であると、 特定の場面では2番目の方式を使うことになります。 これらの変数は、特別な場面に該当しないファイルの扱い方には影響しません。

— 変数: backup-by-copying-when-linked

この変数がnil以外の場合、Emacsは、 複数の名前(ハードリンク)を持つファイルはコピーしてバックアップする。

この変数はbackup-by-copyingnil以外の場合にのみ意味を持つ。 というのは、その変数がnil以外の場合にコピーを用いるからである。

— 変数: backup-by-copying-when-mismatch

この変数がnil以外の場合、Emacsは、 改名するとファイルの所有者やグループを変更してしまう場合に コピーしてバックアップする。

改名してもファイルの所有者やグループを変更しなければ、 この値は効果を持たない。 つまり、ユーザーが所有しているファイルであり、 そのグループが当該ユーザーが新規作成するファイルのデフォルトに一致する 場合である。

この変数はbackup-by-copyingnil以外の場合にのみ意味を持つ。 というのは、その変数がnil以外の場合にコピーを用いるからである。